​越前打刃物の産地

越前打刃物の産地武生(たけふ)は越前市の中心部にあります。武生は越前の国府が置かれ、古くから北陸道の玄関口として栄えた町です。

「二万石でも武生は城下。紙と刃物と式部蕎麦」と歌われたように、武生は刃物の産地であるほか、漆器や和紙、焼き物、箪笥など古くからモノづくりが盛んな土地柄だったようです。半径30㎞ほどの圏内にこれほど数多くの伝統産業が存在しているのは、全国的にみても稀です。これらの産業が今日まで続いてきたのは、雪深い冬を生き抜くための先人たちの努力と英知の賜物と言えるでしょう。

さて、JR武生駅の近くには旧商家や寺社などが建ち並び、古い町並みがつづいています。越前そばの名店や海鮮料理店、ご当地グルメのボルガライスやソースかつ丼を提供する店などもあり、旅人のおなかもしっかり満たしてくれます。

タケフナイフビレッジ

武生ナイフビレッジは、武生700年の打刃物の伝統を守り、さらなる発展をとげていくために、包丁鍛冶たちが共同出資して作った施設です。各職人の工房が入り、所属の枠を超えて若手職人たちが腕を磨くことができる修行の場でもあります。

ここでは、実際に鍛造する様子を見学できます。ショップが併設されていて、包丁やアウトドアナイフ、農作業に使う鎌などの刃物を購入できます。メインの建物の隣に建つ施設では研ぎや包丁作りなどの体験ができ、一泊二日でオリジナルナイフを作るコースは毎年大人気なんだそうです。

平日でも施設の見学や包丁作り体験に来る外国人が多く、日本の鍛造包丁に対する関心の高さが伺えます。

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包丁鍛冶の仕事場風景。昔ながらの製法で、赤めた鋼に魂を吹き込みながら鍛造していく

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