Yu Kurosaki

黒﨑 優 人気の秘密に迫る!

黒﨑氏の工房を訪れると、いつも元気いっぱいの挨拶と屈託のない笑顔で出迎えてくれる。

事務所の応接ルームでコーヒーをいただきながら近況を教えてもらう。

気の遠くなるような注文を抱え超多忙な日々を送りながらも、疲れたそぶりなど微塵も感じさせない。

 

「毎日楽しくてしょうがないんすよ! 仕事が嫌だなんて、ほんと一度も思ったことないんですて!」

話を聞いていると、仕事だけではない、人間「黒﨑優」としての底知れない熱量を感じる。決して見えはしないが、エネルギーに満ち溢れている、そんな印象。私が帰途につくころは、逆にパワーをいただいている、というのがいつものパターンだ。

何事にも真摯に向き合う黒﨑氏の姿勢は、作品にも如実に現れている。そこには、切れ味はもちろんのこと、使い手とって大切なものが凝縮されている。手にしたとき、そして使ったときに感じるもの。例えば重心バランス。例えば握りやすさ。例えば手入れのしやすさ。

ただそれだけではない。黒﨑氏の鍛造する包丁は国内外で高い評価を得ている。国内のショップでも飛ぶように売れて売切が続出する。なぜか―?どうして海外にもファンが多いのか、なぜ外国人客が黒﨑氏のサイン会でずらりと列をなすのか。答えはそのデザイン性の高さにある。

「雫」「風神」「樹氷」「閃光」など、黒﨑氏の包丁にはタイトル(=テーマ)があるものが多い。工芸品的な要素がふんだんに詰め込まれている。猛々しいもの、繊細なもの、きらびやかなもの、さまざまだ。初めて見た人は「これが包丁?」「こんな美しい包丁見たことがない」「いいものを見せてもらった」「目の保養になった」などと感嘆の声をあげる。

「これが伝統工芸士の作り上げる作品だ!」という自信や誇り、もっと言うと意地のようなものすら感じられるのだ。ウェブサイトを運営する私が言うのもおかしな話だが、写真では伝わらないものが確かにある。手にした人にしか分からないものが。それは、黒﨑氏に会ったときに感じるオーラに似て、肌で感じるものなのだろう。

​雫シリーズ(ごく一部)

風神シリーズ(ごく一部)

  • Black Instagram Icon